1 経過観察
右室流出路の再建方法によって,不整脈の発生頻度やその他の合併症の起こりやすさに差が認められる.肺動脈狭窄の再手術は,もともと存在していた肺動脈狭窄が悪化したり,末梢側で手術手技によって発生したり,心内修復術時に不十分な処置であったものまで,様々な成因の肺動脈狭窄が対象となる.肺動脈狭窄のみであれば,通常50~ 60mmHg以上の圧較差で何らかの処置を検討する.
経過観察における検査のなかで,心エコーは流出路狭窄の形態評価や圧較差推定のほか,三尖弁逆流の血流速度などから右室収縮期圧を推測するのに有用である.高速化したマルチスライスCTの発達により,CTは術前の計画を立てるのには有用な診断ツールとなっている.MRI による右室機能評価は,今後さらに有用になる可能性がある.
次へ
Ⅱ 各論
>
12 肺動脈狭窄・右室流出路狭窄
> 1 経過観察
目次
SiteMap
戻る
先天性心疾患術後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドライン
(2012年改訂版)
Guidelines for Management and Re-interventional Therapy in Patients with Congenital Heart Disease Long-term after Initial Repair(JCS2012)
【ダイジェスト版】