3 遠隔期の侵襲的治療
①頻拍性不整脈の治療
エプスタイン病に合併するWPW症候群,房室結節回帰頻拍,心房粗細動,心室頻拍は術前からみられることが多く,術後の病状悪化や突然死にも関連するため,術前にアブレーションを行うか,手術時に副伝導路の切断や右房maze術を併用することが多い.
②ペースメーカ
心内修復術後の房室ブロック,洞機能不全が適応となる.
③外科手術
術後遠隔期に施行された再手術に関する報告は少ないが,三尖弁形成術では10年で23%施行され,三尖弁閉鎖不全の進行に対する手術に限れば10年で20%であり,そのほとんどが三尖弁置換術である.生体弁による三尖弁置換術でも,置換弁機能不全のため10年で約20%の三尖弁の再置換が行われている.進行する三尖弁閉鎖不全に関して,右室の容量負荷による右室収縮能の低下に注意が必要である.
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Ⅱ 各論
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14 エプスタイン病(三尖弁閉鎖不全)
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先天性心疾患術後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドライン
(2012年改訂版)
Guidelines for Management and Re-interventional Therapy in Patients with Congenital Heart Disease Long-term after Initial Repair(JCS2012)
【ダイジェスト版】